20001.03.09(金) 術後3日目

入院8日目。 てんき雪のちくもり 今日で入院から1週間が過ぎたことになる。
朝食からがんばって食堂で取ることにした。普通のテーブルからでも口までお箸が運べるようになった。できることが少し増えたような気がしてうれしくなる。
8時半ごろ、手術後初めてのガーゼ交換。先生が傷口に消毒をしてくれるのが、痛くはないけどなんだか気持ちが悪い。「感覚が鈍くなってるからねー」と先生。ドレーンの口はさすがにちょっと痛いかな。圧迫包帯が取れて、ガーゼと胸帯だけになったのですごく体が楽になった。歩くのも昨日と違ってさっさと歩けるようになった。うれしい。
ブラッシングを右手でできるように。それから今日は下の売店まで行っていいと言うことで、うれしくなって病棟の中をぐるぐる歩き回ってしまった。昼前に来た母は、私があまりにも元気そうにしているのを見て「今日はもう早めに帰るね」と1時間ぐらいで帰った。ごめんね。心配かけて。毎日ありがとうね。
E先生が午後からこらて、なぜかパソコンの話で盛り上がってしまう。Eせんせー、ここの病院のホームページ、こっちの外科も乳腺の女性の先生がいるって書くだけでもお客さん(患者さん)増えると思うんだけどなー。論文のページも早く公開してしてくださいね(^^)。作る時間がなかったら代行してもいいですよー。
乳がんのMLの話に興味をもたれてるよう。お忙しいだろうけど参加していただけたらうれしいなぁ。とか患者の勝手な願い。いつだって朝から夜遅くまで、1日に何度も来て下さるのはとてもありがたいし、お医者様がハードワークだって事は重々わかってはいるけど。でも診察の時にはなかなか話せない、患者の本音がMLにはたくさん詰まってる。
今はインターネットであらゆる情報が手に入る。例えば2月の末のサンクトガレン(乳癌の術後補助療法に関する国際会議)の結果だって即日のうちに知ることができる。アメリカで認可されているが日本ではまだ使えない抗がん剤や治験中の新薬のこと、抗がん剤の副作用を和らげる漢方薬や新しい治療法のこと。数え上げればきりがない。知らない権利を行使する方もいらっしゃること。それはそれで否定しないけれども、私は知る権利は最大に行使ししたいと思ってる。それは、自分の人生を思うように生きたいから。まだ病理検査の結果も出ない今のうちからと思われるかもしれないけれど、例え予後が悪くて寿命を区切られたとしても、それはそれではっきり告知して欲しい。先生にそう伝えると、「じゃぁお薬はこういうのがいいとかどんどん勉強して言ってね」とおっしゃったのでとてもうれしかった。
新しい患者さんが入院してこられた。なんと7年前同じ病気をされて、今回は別の病気で入院されたとのとこと。いろいろ参考になるお話を聞けてうれしかった。「病気に負けちゃだめよ、いつだって前向きな気持ちでね」という言葉が心に染みた。
義父と義母も来てくれた。「ちょっと顔を見にね」とわざわざ2時間近くかけて。ありがとうございます。こんな不出来な嫁でごめんなさい。
夕方近くD先生とE先生の回診。「手を組んで上にあげて」と言われたのでそうしてみたら、思いのほか上がる。自分でもびっくりした。手術前に無理やりお願いしたアレルギーテストの結果ももらう。杉にだけ60.0。もろに杉花粉症だったのね。これで原因がわかったので対策も立てやすくなる。
今回の入院に備えてCDをたくさんコピーして、ラベルもきれいに作っていたので、その話で先生たちと盛り上がる。
夕方、妹が来てくれる。母と同じく私の元気ぶりに驚いた様子。
夜、夫が来てくれる。毎日毎日ありがとう。やっぱり顔を見たら安心する。同室の方から「お母さんのときよりもうれしそうな顔しちゃって(^^)」といわれるけど。入院してから、コミュニケーションの時間も、手段も限られてしまうのがとても悲しい。平日は面会時間終了までの何十分か、メールと、消灯直前の電話。今の私の一番幸せな時間。
ずーっと握っていたリハビリボールがスライムみたいに手にべたべたくっつきだしてしまったので、看護婦さんに相談したら、手術後3日目までのリハビリ用なのでとりあえずはもういいでしょうと言われ、返す。握り締めすぎちゃったかしら。代わりにタオルを握りながら寝る。なぜか腋だけぴくぴくと痙攣することがあって気持ちが悪い。
今夜も風の音が強い。

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