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20001.03.13(火) 術後7日目

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入院12日目。 てんき快晴。朝食を食べて食堂でおしゃべりしていたら、D先生が廊下を歩くのが見えた。すぐに部屋に戻る。ドレーンは今日はあまり出ていない。「また昼からくるからね」ということで、先生の顔を見て終わり。
朝は階段を昇り降りしてリハビリに励む。
昼前に先生が来られる。と、動いたせいかドレーンから排出された液が結構たまってる。あれ??D先生が「明日まで様子を見ようか」ということで、結局今日も外れない。はずしても問題ない量なのだけど、まれに液がたまって注射で抜かないといけないことがあるらしい。「それは聞くだけで痛そうですね?」といったら、「今は感覚がないから痛くはないはずだよ」とD先生。これが外れないと、リハビリにいけないのだ。がっくり。「今日は天気がいいし温かいから病院の外に出て少し散歩してもいいよ」といっていただいたので、早速上着を引っ掛けて、外に出てみる。わぁ、空気だぁ(^^)。中庭を散歩30分ほど散歩する。病棟まで階段で上がる。今日は6階まで行っても息切れしなかった。
夕方近く、おとなしく読書をしていたら、E先生が来られた。アレルギーの話から癌の話。今後の治療のこと。赤ちゃんができるのかどうか。私のとりとめのない質問や愚痴やいろいろを1時間も聞いて下さった。忙しい中本当にありがとうございます。この病院に来て本当に良かった。もうそれだけの思い。
先生とお話したなかで興味深かったものをちょっと
癌について
・日本人の死因の第1位は癌になっているが、これはほかの病気が原因で亡くなる方が少なくなったためで、ガン自体がほかの病気より増えてるわけではないこと。
・ガンの全体的な好発(字はこれでいいのかしら?)年齢は、50歳台から60歳台だが、昔は寿命が短かったため、ガンになる前に別の病気になっていたと考えられる。
・ガン発生のメカニズムは大分わかってきたが、遺伝子が傷ついてもすべての人がガンになるわけではない。ガンにならない人もいる。これはもう「運」ということばでしか表現できない。
(ということは、私は「ガンになる」運のほうに行ってしまったわけだ。宝くじでもあたらないかしらねぇ?)
乳がんに関して
・私の年齢(35才以下)で一番心配なのは、反対側の乳房にガンができること。反対側にできるのはほぼ「原発性」で、右のガンとは違うものが多い。一度ガンができると反対側や別の部位にガンができやすい体質になることがある。(これってほくろができやすい人とかと一緒って事かなぁ?)
・いま30歳台の乳がんの患者さんは多いこと。(目に付くと先生はおっしゃってた)
手術に関して
・いろいろな本を読んだり、先生の説明などで、乳腺組織は何か膜で包まれているようなもので下が筋肉、皮膚側を脂肪でサンドイッチされてるようなものだとすっかり誤解していたのだが、実際は「霜降り肉」のような組織の塊で、乳腺と脂肪が交互に重なっているようなもの。「ここまでが乳腺組織でここからが脂肪」のような区分けができないらしい。霜降り肉ですかぁ。ちょっと見てみたかったなぁ。
・胸を片方取られても体重には変化なしってのがショックだったといったら、1キロある人は珍しいらしい。かなりい大きな人でもめったに2キロ行くことなどないそうだ。あたしなんかそうとうぺチヤだから、何百グラムもなかったりして。あう墓穴。
・一番上の縫い目を「ホッチキス」で留めるのは、糸で縫ってしまうと「線路」みたいになって見栄えがあまりよろしくないから。ホッチキスであれば小さな穴があくだけ。それから何より縫うよりも簡単で「ばちんばちん」で終わりだから。もちろん中は何層にも縫っているので一番上はくっついてしまえばいいんだそうだ。
知覚の異常について
・右胸は現在、「触られてる」という感触は分かるが痛みなどは感じない(だから抜糸が痛くなかったんだ)。これは乳腺組織と脂肪を取って、神経も残っていないため。
・神経は再生するが、前の神経とは場所が違う(筋肉の上の神経になるのかな?)ので、膨らんでたときのようには感じではないはず。
・神経の再生は100%ではない。どこまで再生するかは、個人差が大きすぎてなんともいえない。
腕からくる神経も何本かは切っているので、わきの下も感覚はないはず。これも時間がたって神経が再生するのを待つしかない。
運動機能障害について
・腕を動かそうとしてわきの下や上腕の裏側が突っ張るのは、わきの下のリンパ腺を脂肪ごとごっそり郭清していて、本来腕と背中や胸の筋肉をつないで動きをスムーズにする脂肪がないため、どうしてもしばらくは残る。1ヶ月目安で動きだけは前の状態に戻せるだろう。突っ張り感はしばらくは残る。
・ドレーンがとれたら、本格的なリハビリに入る。
女性に歳を聞くのは失礼とは思ったけど、同性だからいいよねと思い切って聞いたらびっくり。先生、私と同じ年ぐらいだと夫もすっかり思い込んでます。はい。
隣にベットに入院してきた方は、あさっての木曜日手術で現在絶食中。口寂しかったからと、自分は食べれない金柑を買って来て分けてくれた。皮ごと食べる。おいしい。7時過ぎ、夫が到着。20日に東京から友達がくるらしい。その頃までに退院できたらいいな。いつも来てくれてありがとう。
おばぁちゃんは、今日もぐっすり。もともと不眠気味で、睡眠薬を常用してあったが、現在は水も飲めないほどの完全な絶食なので、薬も飲めないらしい。でも、何もせずに眠ったので、ほっとした。今日は言動もずいぶんまともになってきた。このままもとの明るくて元気なおばあちゃんに戻ってくれるといいなぁ。
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